おいしくたのしい音たてて

何気ない日常の一コマと、ときどき器。 

そして孫になる

『人生で影響を受けた言葉ってなに?』

先日そう問われ、しばらく考えた末に浮かんだのはコレでした。
 
わたしが当時7歳の頃、父がいった言葉、
『だから優しくしなきゃいけないんだよ』
 
 
私が育った家の近くには、母方の祖母たちが住んでいました。
祖父、祖母、そしてひぃおばあちゃんも。
 
そんなある日、母と祖母が、“ひぃおばあちゃんは後妻さんで本当のおばあちゃんではない” という話をしているのを聞いてしまったのです。
 
ごさい、という言葉もわからないまま、それでもひぃおばあちゃんだけは自分たちの本当のおばあちゃんではない、ということだけはニュアンスで理解し、子供ながらにかなりのショックを受けたのを覚えています。
 
さんざん可愛がってもらってるという都合の悪い記憶はしゅんと一瞬にして萎み、血が繋がっていないという嫌悪感で小さな体がいっぱいになりました。
 
その夜、湯船に浸かりながら、わたしは精一杯の意地悪な気持ちを込めて父に言ったのです。
『ねぇ、おとうさんしってたぁ?ひぃおばあちゃんはごさいさんで、ほんとうのおばあちゃんじゃないんだってー!』
すると、父は言いました
『そう、だから優しくしなきゃいけないんだよ』
 
自分だけが血の繋がりがないことによる居心地の悪さや、淋しさを汲んであげなさい、と。
 
意地悪に誘ったつもりが、逆に優しくしなさいと諭され、あまりに拍子抜けしたそのシーンは、大人になった私の記憶の浅いところで今も鮮やかに存在しています。
 
幼い心は残酷だけれど、柔軟でもあり、その言葉に妙にストンと納得。
そっか、ひぃおばあちゃんがちょっぴり毒舌キャラなのも、傷つかないための防衛本能だったのかもしれない。
 
数時間の反抗期を終え、そして孫になりました。
 
それから10年余り経ち、ひぃおばあちゃんは天国へ。
葬儀の際、祖母と母が誰よりもワンワン声を上げて泣き悲しんでいたことが、不謹慎ながら嬉しかったな。
なんだ、やっぱ好きなんじゃん。
 
 
それから今日までの数十年、そのような『アウェイ戦に立たされている状況』に立ち会うことがたくさんありました。
転校生がやってきた
途中入部してくる子がきた
新入社員がきた
お隣さんが越してきた…etc
 
どんなに経験を積んだあの方も、元気いっぱいの新入社員も、新しい環境に身を置く時には多少の居心地の悪さや緊張はあるもの。
そういったとき、それらを少しでも和らげられる大人へなれているだろうか、
逆に、自分が新しい環境に一人飛び込んだ時、優しく受け入れてもらった先へ感謝の気持ちを持てているだろうか。
人生で影響を受けたならぬ、受けたいコトバとして仕舞っておくことにします。
 
 
あなたの人生で影響を受けた言葉はなんですか?
 
 
今日は、当時よく遊んでもらった稲穂がキラキラ美しい田園風景を連想させる、ガラスのジョッキをご紹介します。

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【津軽びいどろ】ジョッキ 2,808円 (税込) 

美味しい麦を彷彿とさせる色合いの、透け感のある津軽びいどろのジョッキ。

 

今日も暑い一日でしたね

グラスごと冷蔵庫にキンキンに冷やしてお家ビール、いかがでしょー♪